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2024.07.01
インタビュー
【受賞者の声 vol.03 利休さん】お客さんの感想やアドバイスがあったからこそ 受賞できたと言える商品です


喫茶店の小さな厨房で作った芋けんぴが始まり



いの町役場からすぐ、店の近くを路面電車がゆっくりと進むのどかで情緒溢れる町並みの中にある「けずり芋 利休 いのTERRACE」。


こちらの「けずり芋 荒けずり」が「高知家のうまいもの大賞 2017」大賞、「空飛ぶさつまいも」が「同大賞 2023」の新商品賞に輝きました。


自身も芋けんぴ好きと話すオーナーの國澤さん。以前、別の場所で喫茶店を営んでいた時に厨房で芋けんぴを自作し、お客さんにも振る舞っていました。自分で食べたときに感じたことやお客さんからの意見を踏まえて改良調整を重ね、スライサーで一本一本丁寧に削って薄くし、大根由来のてんさい糖を使用した「けずり芋」が誕生しました。



2019年に現在の場所に移転オープン


薄くパリッとした食感とてんさい糖のまろやかで優しい甘さ、芋本来の旨みが楽しめる「けずり芋」はまたたく間に好評を呼び、知り合いから、「高知家のうまいもの大賞」の前身である「高知家土産物コンクール 2015」に出してみたら? と言われ、応募すると、審査員特別賞を受賞しました。(当時の商品名は清流仁淀川けずり芋)




高知家土産物コンクール受賞で知名度が一気に高まった


受賞したことがテレビや新聞、ネットニュースで報じられると、各地のお土産物店やデパートなどから問い合わせが殺到。県外の百貨店で芋けんぴの実演販売を行うこともありました。


「僕らは少ない人数でやっているので、お店をまわって商品を置いてもらう販促活動に人を割けなかったんですね。土産物コンクールに受賞したことで注目を集めて、お店さんから商品を販売したいという連絡が来るようになった。土産物コンクールやうまいもの大賞受賞の看板が自然と営業して、販路を拡大してくれているようなものですね」と國澤さん。

「県外の実演販売では、従来の芋けんぴが圧倒的に売れるんですね。その中で芋けんぴを食べたお客さんから『固くて食べにくい』『砂糖が多くて甘すぎる』という声を頂くことがあって。そういった方に固すぎない、甘すぎないけずり芋の試食を勧めると、『ちょうどいい!』と喜んでくれて買っていかれますね」とも話してくれました。



うまいもの大賞受賞も追い風となり販路が全国に広がり、人気商品に!


「けずり芋」を食べた全国の人からの感想を反映させて、2mmほどの厚さで幅を約2倍にするなどした「けずり芋 荒けずり」を完成。「高知家のうまいもの大賞 2017」では、審査員から「お客さんからの意見を大切にして食べやすい形に進化させた点や、芋の風味そのものもいい」、「出来上がっている商品でも今風に変えていくことが大事だと気づかせてくれる」など高い評価を受けました。





ひょうたんのような形をしたパッケージもユニークな「けずり芋 荒けずり」。


大賞の特典として、受賞商品であることが分かるシールを作成した國澤さん。これをパッケージに貼ることでお客さんへのアピールになり、南国サービスエリアをはじめ、高知駅や高知龍馬空港の売店でお土産に買っていく人が増加。また目立つ場所に陳列してくれるお店も増えるなど、大賞受賞の影響力を感じたそうです。





大賞受賞のシールはすぐに無くなったので、現在は許可を得てパッケージに印刷しています。



新商品を開発、そして集大成となる「空飛ぶさつまいも」が完成!


塩味の他、けずり芋にはシナモン、荒けずりには生姜とそれぞれのフレーバーがありますが、お芋の味だけを楽しみたいという声に応えて、砂糖不使用でお芋を素揚げしたヘルシーな「生けんぴ」、丸くスライスしたチップス状の「芋チップ」を新たに開発。様々なメディアで取り上げられ人気商品になりました。


そして、利休自ら集大成と銘打ち、「高知家のうまいもの大賞 2023」で新商品賞を受賞したのが「空飛ぶさつまいも」です。

約2mmと極限まで薄くスライスし、見た目からは想像できないほどに軽く、口溶けのよさが特徴。てんさい糖のパウダーのほどよい甘さも印象的で1枚、また1枚と手が止まらなくなりあっという間に完食、また食べたくなります。

審査員からも「年配層でも食べやすい食感で買い手を選ばないのもよい」「この口溶けのいい食感は思わずリピーターになってしまう」と絶賛されました。





「空飛ぶさつまいも」。パッケージイラストにもUFOが隠れています。



利休の商品を通じていの町をアピールしたい


「けずり芋 荒けずり」のパッケージには、お店からそう遠くない場所にあり、近年人気を集める仁淀川のシンボルである「仁淀橋(銀橋)」のイラストを採用しました。

「空飛ぶさつまいも」のパッケージに描かれているイラストは、西日本最高峰の石鎚山を背景に、標高1,300m~1,700mの尾根沿いを縫うように走る町道、通称UFOラインを描いており、珍しく映り込んだUFOが多くの方を癒しています。

國澤さんは「うちの商品をきっかけに、いの町のことを知ってもらい来てもらえればと」と話します。

手掛けたのは、高知市の山内神社の敷地内で行われる「おやつ神社」のポスターなどでも知られる香川県在住の人気イラストレーター、オビカカズミさん。カラフルな色合いとあたたかいタッチのパッケージが、多くの商品が並ぶショップでもひと際目を引きます。




パッケージのモデルになった仁淀川。いの町に来たら訪れたいスポットです。



臆することなく

自分が手掛けた商品を応募してほしい




國澤さんは「応募した当時は、常温保存できるお菓子が少なかったので受賞できたのかなって思います。受賞後、無名のお店が大賞になったというコラムが新聞に掲載されてうれしかったですね。このコンクールはお店や作り手などの先入観はなく商品で審査してくれる。規模の小さいお店だから… と及び腰にならず応募してみるといいかもしれませんね」と当時を振り返りながら、応募を考えている人へエールを送ってくれました。



(DATA)

事業社名:けずり芋 利休 いのTERRACE

住所:高知県吾川郡いの町新町1692-8

https://rikyu.kochi.jp/inoterrace/

※高知県内では、けずり芋 利休 いのTERRACEをはじめ、高知駅や高知龍馬空港の売店などで販売。


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